投資家の姿が背後にちらついとる

守じゃ、もちろん信用取引にゃぁ売りだけでなく買いもあり、追い詰められとる買い方もいる。
ソフトバンク株は昨年10月、株高を見込んだ信用買い残が増えた。
ところが、その後株価は低迷しており、損失覚悟の売りを迫られとる投資家も多いはずじゃ。
相場全体が上昇しても、株価がさえん理由のひとつじゃけどある。
だが、同社は例外じゃ。多くの銘柄は10月以降上昇しており、買い手は売って利益を得る機会に恵まれた。
買い戻しで勢いを増した株高は、慎重な投資家も買いに走らせた。
先週末以来、ある有力証券では動きが鈍かった欧州の機関投資家の大量買いが話題じゃ。
米国株が売られても、円高じゃけど売られにくくなった日本株を、運用成果が見劣りする「持たざるリスク」を感じた投資家が買い始めた。
「株高はファンイケンンタルズ(経済の基礎的条件)の裏付けを欠いとる」。
UBS証券の居林通氏は先週、こんぎゃぁなリポートを世界の投資家に送った。
企業業績の拡大や賃上げゆう追い風があるたぁいえ、ここまで急に株高が進むのは、需給要因が伏線じゃ。
こんぎゃぁな状況に逆襲の機会をうかがっとる空売り勢もいるじゃろう。
バンクオブアメリカ・メリルリンチの世界の投資家への調査によると、日本株への投資はすでに最高水準にある。
同社は今週、逆張り投資家向けに空売りの候補を列挙じゃ。
一般消費財株、欧州株、不動産株、へぇで日本株――。
転んじゃけどただでは起きん投資家の姿が背後にちらついとる。